carlos aguirre in Japan 2010

2010年10月18日
さよならカルロス・アギーレ
思い出に満ちた初めての日本滞在を終え、
カルロスは成田を発ちました。
日本を離れる最後の日、
bar buenos airesのスタッフは、
インパートメントのショウタ・イナバと一緒に
カルロスを成田空港に見送りに行きました。
最後の食事を終え、
ついにカルロスとの別れのときです。
ひとりひとりと抱擁を交わすカルロス。

今回のカルロスの来日に尽力した河野洋志も、
これまでの想いがあふれ出し、目頭を熱くします。
カルロスとショータ・イナバとの間には
言葉を超えた真の友情が芽生えていました。
カルロスと過ごした19日間は夢のような日々でした。
彼は言葉にできない多くの思い出を残してくれました。
私たちも目が潤んできます。
カルロスは日本を発ちました。
カルロスは、
最後に私たち、そして日本のすべてのファンに
メッセージを書き残してくれました。
みなさんのこの上ない大きな愛情が私の胸にあります、
ほんとうにありがとう。
ここに、あなた達すべてとの親密な友情がはじまります。
私の家と私の心はひらかれています。
私はみなさんが大好きです。 カルロス 
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10月16日
carlos aguirre in Tokyo @spiral hall and bar bossa
カルロス・アギーレの日本での最終公演が、
南青山のスパイラル・ホールで行われました。
カルロスの音楽を聴くために
全国から多くのファンが集まりました。
場内の灯りが落とされ、赤い洋服をまとったカルロスが現れると
会場は大きな拍手に包まれます。
ピアノの前で息を整え、意識を一点に集め、
「pampa」の演奏が始まりました。
目を閉じ、身体を静かに揺らし、足を大きく動かして、
魂を鍵盤に込めるような演奏が続きます。
アルゼンチンへの使者、河野洋志氏に捧げられた
切ないスキャットが響く「hiroshi」から、
秘められた情熱が溢れ出す「milonga gris」で
客席から大きな歓声があがりました。
最終公演にふさわしい最高のパフォーマンスです。
いつしかカルロスとオーディエンスの心がひとつになったような
一体感が生まれてきました。
彼の演奏をずっとずっと聴いていたい。
アンコールでは、バンドネオンの北村聡と
シンガーの松田美緒を招き
美しいアンサンブルを響かせます。
もっとも小さなグルーポの誕生です。
2度のアンコールに応え、会場は盛大な
スタンディング・オヴェイションに包まれました。
その後、bar bossaにて打ち上げがあり
多くの音楽好きが集まりました。
北村聡とのセッションが始まると、
薄明かりの店内は、ピエール・バルーの「サンバ・サラヴァ」
のような親密な空気に満ちていきました。
ワインと音楽に彩られた夜が静かに更けていきます。
誰もが音楽の美しさに酔いしれた一日でした。
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10月13日
carlos aguirre plays FAZIOLI
カルロス・アギーレがずっと弾きたいと願っていた
イタリアのピアノの名器FAZIOLIを弾きに
狩野真さんの工房をたずねました。
カルロスが成田に着いた際に、いくつかやりたいことをたずねた中で、
特に彼の目が輝いたのが、 FAZIOLIを弾くことでした。
中島ノブユキさんに、彼の調律をしている狩野真さんを紹介いただき
入間の森のそばに佇む工房にうかがいました。
憧れのFAZIOLIを前に、鍵盤のタッチや音の響きを確かめながら
静かに音を響かせていきます。
優しく、慈しみ深い演奏が続きます。
やがて彼はピアノとひとつになったかのように、
演奏に深く入り込んでいきました。
“自己との対話”
まるでビル・エヴァンスのように大きく頭を垂れ、
すべての感情をひとつひとつの音に映していきました。
ピアニッシモの余韻がひときわ美しく、
黒盤の最後に収められた「Cancion De Cuna Costera」を弾き始めたとき、
すべての静寂が彼とピアノを包み込んでいました。
カルロスは「“ピアノ(音の強弱)”のトーンの奥行きと伸びが美しい」と
FAZIOLIをひときわ賞賛していました。
気がつけば、2時間近く演奏に没頭したカルロス。
狩野さんに夕食のもてなしを受け、なごやかな晩餐のひとときでした。
狩野さんによる丁寧で的確なピアノの音の響きの話に
聴き入るカルロスの目は真剣でした。
真の職人と稀有なアーティストの静かなる邂逅でした。
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10月12日
carlos aguirre in Kyoto
岡山、姫路、名古屋の公演を終え、
カルロス・アギーレは京都を訪れました。
宿坊の妙心寺に宿泊したカルロスは、日本家屋のつくりや畳や障子にとても興味をもち、
木や草や紙でつくられている日本の建築に関心を示していました。
翌朝、早朝の読経に手を合わせ、カルロスはお鈴の音に静かに心を鎮めています。
朱塗りのお膳で供された質素な朝食を終え、近くの寺院を散策しました。
誰もいない朝の石畳を歩きます。
カルロスは、パラナでもいつも散歩をしていると話してくれました。
庭が美しい退蔵院では、白い敷石の庭と黒い敷石の庭が対に配された
“陰と陽の庭”に見入っていました。
漂い華やぐ金木犀の香り。
静かな庭に聞こえてくるのは、鳥の鳴き声だけ。
カルロスにはやはり静寂が似合います。

名古屋からかけつけた谷本雅世さんも合流し、禅寺の竜安寺と眩い金閣寺をめぐり、
その後、嵐山に向かいました。
やがて、カルロスの眼前に壮大な風景が開けます。
穏やかな表情の桂川です。
桂川を見たカルロスは微笑み、目を閉じて川の流れに耳を澄ませます。
パラナ河を想っているのかもしれません。
この光景は、Luz de Aguaの「Fui al Rio…」(河へ行った)を思わせます。
カルロスの精神と日本の文化はとても近いところにありました。
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10月8日
carlos aguirre in Okayama (another night)
岡山公演を終えたカルロス・アギーレは
夜更けにひとり演奏を始めました。
城下公会堂での演奏を終え、
階上の“サウダージな夜”で
打ち上げが行われました。
「サルー(乾杯)」。
カルロスがグラスを掲げます。
ほの暗いアンティークな空間に、
タンノイのヴィンテージ・スピーカーから
メランコリックな音楽が流れています。
時計の日付も変わり、夜も更けてきたころ、
カルロスはギターを取り出し、静かに爪弾き始めました。
ライヴでのキーボードを貸してくれたシルヴィアさんに
「何か一緒に歌いませんか?」
カルロスは、ジョビンの「chega de saudade」を弾き始めました。
シルヴィアさんは軽やかに歌を贈ります。

歌を終えたシルヴィアさんにカルロスは笑顔で拍手を返します。
興がのってきた彼は、次々とお気に入りの曲を弾き始めます。
静かなスキャットで歌いはじめたのは、
イヴァン・リンスの「setembro」、
さらに、トニーニョ・オルタの「manuel o audaz」。
ブラジル音楽を愛するカルロスの源流はやはりミナスにありました。
彼の音楽からミナスの風を感じるのは必然でした。
リクエストに、luz de aguaのクラウヂオ・ボルサーニがランブル・フィッシュで独演した
“カルロス・アギーレ前奏曲”をお願いしてみました。
するとカルロスは、ちょっとおどけてクラシック・ギターの構えをし、
蝶ネクタイを結ぶまねをし、静かに演奏を始めました。
bar buenos aires vol.oneのCDにも挿入した美しい楽曲です。
夜空を思わせる深みのある音色。
清らかな調べにみな耳を澄ませます。
さらに、カルロスから「みんなで一緒に歌おう」と提案がありました。
歌詞を取り出したのは、
「los tres deseos de siempre」、
そして「pasarero」。
みなの声がひとつにとけあっていき、
至福の時が流れていきます。
招聘元のインパートメントのショータ・イナバも
幸せそうな表情です。
カルロスが残してくれた
もうひとつの岡山の思い出の夜は
こうして静かに更けていきました。
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10月10日
carlos aguirre in Nagoya@Cafe Dufi
中南米の音楽の響きが似合う
名古屋のカフェ・ドフィでのカルロス・アギーレの公演が行われました。
やはり、お客様が目を閉じて聴き入る姿が印象的で、
カルロスもリラックスしたとても心地よい演奏でした。
samba townのzezi氏によるPAの優しい音づくりに
カルロスが「素晴らしい仕事に感激しています」と
小さな声で語りました。
カルロスの旧友の西村秀人、谷本雅世さんも
彼との再会に親交を深めていました。
翌日はお二人の主催によるカルロス・アギーレの
対談形式の講演会があり、彼の少年時代の話や音楽に対する考え方を、
参加者からの質問を交えて訊くことができました。
彼の音楽の背景を知る興味深いものでした。
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10月9日
carlos aguirre in Himeji @HUMMOCKCafe
静かに雨が降る的形のヨット・ハーバー沿いの
ハンモック・カフェでの念願のカルロス・アギーレの
コンサートが開かれました。
bar buenos airesの音楽を聴きながら
開演を待つお客様。
演奏が始まると雨はやみ、
静寂の闇の中で、虫の音色とピアノの音が
静かにとけ合っていました。
雨漏りの雨粒の音までもが
彼の音楽になっています。
彼の音楽は“水の精を呼ぶ“。
誰もがそのことを実感しました。
主催された中村信彦、真理子さん夫妻は
大きな大きな感動に包まれていました。
お二人により数々のおもてなしにカルロスもとても感じ入っていました。
真理子さんによるアルゼンチン料理のおいしさも忘れられません。

HUMMOCK Cafeのblog
⇒HUMMOCK Cafe
bar buenos airesのweb designを手がけるkinskiさんのblog
⇒yosikonet
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10月8日
carlos aguirre in Okayama @shirosita kokaido

雄大な旭川が流れる城下町
岡山での公演が行われました。
お客様が目を閉じて聴き入る姿が印象的で、
とても自然な演奏でした。
雨の音、路面電車の音、クルマの行きかう音
ときおり車の前照灯が店内に映り
そのすべてがピアノの音色に寄り添っています。
お客様の盛大な拍手に
カルロスは2度のアンコールに応えてくれました。
主催された岡本方和さん(あわいの音)
も静かに喜びをかみしめていました。
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10月6日
carlos aguirre welcome party @bar cacoi
カルロス・アギーレの来日を祝い
bar buenos aires主催の
ウエルカム・パーティーを
bar cacoiで開催しました。
親密で優しさに満ちた演奏を終えたカルロスは、
日本のリスナーと直接に話がしたいと、
ひとりひとりとゆっくり話をされていました。
「音楽は人と人との出会いの可能性を広げるもの」
という彼の言葉を実感した日でした。
お客様が帰られた後、
スタッフでカルロスを囲んで乾杯しました。
優しく小さな声で語るカルロスが、
「アルゼンチンはとても遠いけれど、
みなさんの気持ちはとても近く感じる」
と語ってくれたことがとても印象に残りました。
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10月2日
山形 山寺風雅の国 「馳走舎」
山形でのライヴがスタートしました。
カルロス・アギーレの音楽が多くの人を結びつけ
このライヴが実現しました。
演奏を終え、目を潤ませる彼の表情は、“日本で何が起こっているのか?”
ということをすべて理解したことを物語っていました。
彼は語りました。
「日本の人々からの大きな愛を感じた」と。
主催された山ブラ会長の石郷岡学、英子さんも感動ひとしおです。
bar buenos airesのweb designを手がけるkinskiさんのblog
⇒yosikonet
カルロス・アギーレを心から愛する山ブラ会長のblog
⇒monologo
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2010年9月30日の夜
カルロス・アギーレが
無事に日本に到着しました。

カルロス・アギーレの音楽をいつか日本で聴いてみたい
という思いでbar buenos airesを始めました。
そして、今日ついに来日が実現しました。
その音楽と同じくピュアで繊細な心をもった方でした。
彼の音楽がなぜ、自分の心の深くに届くのかがわかりました。
これから日本での公演が始まります。
⇒来日スケジュール
『素晴らしきメランコリーの世界』
を読むカルロス・アギーレ
